今年、オックスフォード辞典が発表した流行語大賞は、自撮りを表現する俗語の『Selfie(セルフィー)』になったほど。
流行を象徴する自撮り(Selfie)たち
例えば、オバマ夫人とその娘のSelfie。
夫のオバマ氏もパシャリ。
ローマ教皇も若者とパシャリ。
撮影した写真はこんな感じになる。
ヒラリー・クリントン氏も母親とSelfie。仲良しですね。
ビヨンセのコンサートで、ビヨンセと一緒にパシャリ。
ボール直撃0.1秒前の危険なSelfieがこちら。
フィールドを爆走する笑えるセルフィーも。2人とも良い顔してますね。
これらの写真が自撮りの盛り上がりをよく表しています。(写真BuzFeedより)
昨今、自撮りが流行っている背景としては、iPhone5以降のインカメラの画質が向上したこと。インカム搭載の安価なアンドロイド端末の普及などが考えられます。
ジャスティン・ビーバーも出資するShots of Me
(写真:TechCrunch)
InstagramやVineのようなカメラアプリでも自撮りはされていますが、この自撮りブームを加速させた(orブームに乗っかった)のは、自撮りに特化したアプリ達です。ひとつ目は、Shots of Me。
Shots of Meは、2010年に設立されたRockLiveというスタートアップが、2013年11月にローンチした、インカムで自撮りをし、ただ共有するだけのアプリです。めちゃくちゃシンプル。
自分の自撮り写真に悪口を書かれたくないよね。ということで、コメント欄は設けていないのだとか。
また、米国人気俳優のジャスティン・ビーバーが投資していることで有名です。
このアプリでは、自分のどアップ顔を撮影するのではなく、自分と背景(場所)を含めて撮影するところがポイント。◯◯に来ました〜!的な記念撮影の用途が多い印象を受けます。
2枚の写真がストーリーを生み出すFrontback
写真を2枚撮影することで、そこにストーリー性が生まれるのが特徴だと思います。
2011年にベルギーで設立し、その後ニューヨークに進出したCheckthisという写真にコメントを付けてシェアするアプリを開発していたスタートアップが、ピポッドして2013年8月にローンチしたものがFrontbackです。
このアプリが生まれるきっかけになったのが、創業者のDellaが2013年3月にCheckthisに投稿したこの写真↓
(写真:TechCrunch)
この写真からヒントを得たCheckthisのメンバーはFrontbackの開発に注力。以後、マーケティング費用をまったくかけない状態で30万ダウンロードを記録します。最近では、俳優のアシュトン・カッチャー、Twitter創業者でSquareのCEOジャック・ドーシー、ベルギーの首相らがFrontbackを使用したことで話題になりました。また、Twitterから買収提案があったとの噂もあります。
鏡の反射を利用した自撮り文化は昔からあるので、インカムの進化によって自撮りが盛り上がること自体はそれなりに納得できますが、これらのアプリが次のInstagramと呼ばれるほど人気を保てるかどうかは疑問が残ります。
今、話題沸騰中のSnapchatも自撮り的な用途で使われることも多々ありますし、Instagramも彼らにとってかなりの強敵でしょう。
このような自撮りに特化したスタートアップがどのような形でエグジットするのか、とても興味深い今日このごろです。
【参照元】
・The 23 Most Important Selfies Of 2013
・Justin Bieber-Backed “Shots Of Me” Launches Selfie Sharing App
・Buzzy Photo App Frontback Shuns Twitter Interest, Raises Millions Instead