共同消費型のサービスの中では、ホテル・その他宿泊施設の市場をネットと新しい仕組みを導入してDisruptしたAirBnBが成功事例でしょうか(AirBnBを使用して現地の家に宿泊するという行為自体が目的化している場合もあるので、一部観光・行楽市場にも被ってるかも)。ホテル・宿泊施設の市場は日本国内だけでも、2兆円を超える大きな市場(観光・行楽市場は6兆円超え)、世界だとホテル・レジャー産業のくくりで60兆円近くあるみたい。儲かりそうですね。
やはり、商売を考えるときは、市場規模を考慮することが大切。ということで、以下5つの注目プロダクトも大体の市場規模と合わせて紹介していこうかと思います。
今回は『共同消費×デカめの市場』がキーワードです。
1、Lyft
Lyftは、P2Pの配車サービスです。審査を通れば誰でも自分の車でタクシーの運転手を始められ、最高で時給約3500円を稼げます(車にピンクのひげを付けるのが特徴)。
一方で、ユーザーはタクシーより割安な運賃で移動でき、通常のタクシーの運転手とは違い、愛想が良く質の高いサービスを受けれることが特徴です(USの運ちゃんの愛想の悪さは異常)。レビューの低い運転手は登録を削除することで、質を保ってるのだとか。ちなみに、支払いは「寄付」という形式。
2007年に設立したLyftは、これまでにfbFundや、K9 Ventures、Andreessen Horowitzなどから総額約82億円を調達。(※以下CrunchBase参照)
国内のタクシー・ハイヤー関係の市場は2兆円弱と中々大きい。米国は比較的人口密度が低く、土地の広さに対して鉄道やバスなどの交通機関が充実していないため、さらに市場は大きそう。
2、DogVacay
DogVacayは、飼い犬のためのAirBnBです。飼い主が旅行中、近くの家に飼い犬を預けよう!といったコンセプトのサービス。預け先の環境、そこで飼われている犬、レビューなどの情報を参考に預け先を選ぶことができます。ペットショップに預けるのと比較したら格安ですし、飼い犬ものびのび過ごせる?よね。という発想かな。今までも行われていた、他人の家に犬を預けるという行動をP2Pでビジネスにするというのは理に適っているかも(下記、米国の飼い犬の多さも参照)。
DogVacayは2012年に創業で、LAのインキュベータ(テックスタジオ)Scienceの出身。これまでFirst Round Capital、Andreessen Horowitz、Benchmarkなどから総額約22億円を調達しています。
3、Homejoy
Homejoyは、1時間$20で部屋の掃除を代行してくれるサービスです。オプションで、洗濯や乾燥、冷蔵庫の中の掃除まで依頼できます。誰でも安価で好きなタイミングにメイドを雇えるイメージ。
ユースケースとしては、主婦がちょっとサボりたい時、1人暮らしの社会人で掃除をする時間がない(めんどい)時など。米国では一軒家をアパート的に貸し出すケースが多く、キッチン・風呂は共有であることがほとんど、そこの清掃は大家さんが請け負っていることが多いため、こういう形で外注してもおかしくないですね。そもそも、米国はメイドとして家事を他人に任せることに、あまり抵抗がない?のだとしたら、共働きの家庭も使用するイメージは湧きますね。
Homejoyは、2012年創業のYC出身企業。これまでに、PayPal創業者のMax Levchin、Andreessen Horowitz、Google Venturesなどから総額約39億円を調達しています。
4、Getaround
Getaroundは、P2Pのカーシェアリングサービス。モバイルから車を貸し出している人を即座に探し出し、最安1時間$3(約300円)で車を借りることができます(会員費、保険代を別途支払う必要なし)。一方、自分が使用しない間、車を他人に貸し出すことで、ちょっとした収益を得ることができるのが貸し手の魅力。スマートカー?のオーナーは平均で月々$600(約6万円)の収益を得ているのだとか。保険も全てGetaround側が用意してくれているので安心です。
SF周辺だと、これだけの車を借りることができます!結構ありますね。留学、出張、旅行時に重宝しそう。
テスラも借りることができます。かっこいい!さすがに高いけど…。
Getaroundは2009年に創業。2011年のTC Disruptのピッチコンテストで優勝。これまでに、Yahoo!CEOのMarissa Mayer、Redpoint Ventures、General Catalyst Partnersなどから総額約19億円を調達。
5、Crowdtilt
Crowdtiltは、グループ向けのクラウドファンディングです。上の動画を見ていただくのが1番理解できるかも。友人の誕生日プレゼントを購入する際や、友人と旅行を計画する際に、それに必要になる金額をプールできるといったもの。友人間だけではなく、NPOやボランティア、地域コミュニティの活動にも使用できます。グループが何かの目的を遂行する際の集金システムです。達成された額の2.5%が手数料。達成されたプロジェクトの平均金額は$1320。(活用事例)
2012年創業のYC出身企業。CEOは過去にクラウドファンディングのスタートアップをしていた経験、CTOは過去に会社を売却したトラックレコーダーで形成されたチームです。
これまでに、ナップスター創業者のSean Parker、SV Angel、Andreessen Horowitzらから総額約37億円を調達しています。
以上、注目の共同消費型サービス5選でした。
【参照元】
・CrunchBase
・http://www.ryoko-net.co.jp/?p=4436
・http://www.ibisworld.com/industry/global/global-hotels-resorts.html
・http://www.humanesociety.org/issues/pet_overpopulation/facts/pet_ownership_statistics.html
・http://techcrunch.com/2012/02/10/y-combinator-backed-crowdtilt-launches-to-become-the-kickstarter-for-any-group/
・ http://techcrunch.com/2013/12/16/crowdtilt-raises-another-23-million-from-andreessen-horowitz-others-for-international-expansion-enterprise-tools/
・http://techcrunch.com/2013/12/18/uber-lyft/
・http://www.prweb.com/releases/2013/4/prweb10589517.htm
・http://gyokai-search.com/2nd-genre.htm