モバイルとデバイスを紐付けることによって、より人々のリアルの生活にテクノロジーを応用しやすくなることが特徴です。
今回は、モバイル+αで台頭してきたプロダクトおよびスタートアップをご紹介します。
なぜ今モバイル+αなのか?
なぜ、近年モバイル+αの波が来ているのか。
その理由として、デバイスの製造コストが大幅に低下したこと(PCで設計、3Dプリンタで試作品を作り、中国等の工場で小ロットで安価に製造可能)に加え、コンピュータの機能を果たす小型チップのスペックが大幅に上昇したことがあげられます。
前者に関してはクリス・アンダーソンの著書『MAKERS―21世紀の産業革命が始まる』を、後者に関してはこちらの記事『「身体をネット」化する世界最小のARMチップ』を参照ください。
全ての人々に非貨幣決済を
まずは、スマートフォンから誰でもカード決済を可能にするSquareを紹介したいと思います。
Twitterの創業者で、一部から第二のジョブズとささやかれているジャック・ドーシー氏が2009年に設立したスタートアップです。米スターバックス社長のハワード・シュルツが惚れ込んで役員としてジョインしています。
米国ではスモールビジネスで生計をたてている人が多いのですが、これまで彼らはその導入コストの高さからクレジットカード決済システムを導入できずにいました。
ご存知、米国はリスク社会なので、多くの消費者がクレジット決済を求めます。
その消費者に対して、今までスモールビジネスを展開している人達は「クレジットが使えないなら買わない」といった機械損失を味わい続けていたわけです。
それを10ドルもしないデバイスとモバイルで解決しようとしているのがSquareです。
西海岸ではかなり普及しているようで、筆者もタクシーの運ちゃんや小さなピザ屋がSquareを使用しているのを頻繁に目にしています。
健康を手軽に管理
お次は、FitbitとJawboneのUPです。
これらは身に付けることで、ユーザーの運動や睡眠のコンディションを記録、健康の管理を簡単にモバイルで行うことができるデバイス。
海外では結構流行っていますが、日本ではナイキプラスの方が知名度が高いでしょうか。
日本でも、Amazonから購入することができるみたいです。
部屋の温度調節をスマートに
2010年設立したNest Labが販売しているのが、ユーザーが好む温度と時間帯を常に記憶し、そのデータを基に自動で温度調整をしてくれるといったデバイス。加えて、モバイルからいつでも設定を確認、変更できます。
デザインもかなりイケてますねー。詳細はムービーをどうぞ↓
子供の教育に、次世代のファービー?
2012年創業のUboolyは、教育向けの人形を販売しています。
面白いポイントは、人形の中にモバイルを挿入して使用すること。(ちょうど、顔にあたる部分がスマホの画面です)
子供の成長(年齢)に合わせて、やりとりやゲームをアップデートしていくことができます。
日本発のモバイル+αのプロダクトに期待
さて、モバイルというビックウェーブに乗っかって+デバイスの波もきているわけですが、日本ではこういった分野に挑戦しているスタートアップはまだ少ないように思います。(最近では、Squareに倣ったクレジットカード決済サービスのCoineyなどが出てきました)
モバイル内で完結してしまうのではなく、モバイル+αの視点で問題解決を考えると、良いサービスが思いつくかも知れませんねー。
今後の日本勢もこの分野をがんがん盛り上げていって欲しいものです。期待しています。
追記:Squareが日本でのサービス開始を発表しました。
【関連エントリ】
・『投資家・起業家がモバイル+ハードウェアの事業にメロメロな理由』